施設にとってはどうやって利用者の満足度を向上させるかは、とても重要なテーマです。サービス内容に工夫を凝らすのは基本としても、施設自体が来場しやすい仕組みを持っている事はより利用者に来場のハードルを下げる効果をもたらします。車社会が進んだ現在では、駐車場を完備している事は利用者にとっては高い利便性を感じさせます。一方で施設側としてはそれ自体が収益を直接生まない設備にはコストを抑えておきたいというニーズも存在します。
立体駐車場を導入すれば、階層の数によって平面駐車場の数倍の駐車能力を同じ面積の土地で確保する事が可能であり、土地の有効活用になります。立体駐車場を導入すれば、限られた土地であってもより多くの駐車スペースを確保する事が出来ます。そのため、想定される施設利用者数に対して駐車台数が余裕のある状態となります。この事が利用者側に与える心理的な影響は大きく、例えば立体駐車場を導入していない場合には駐車場が満杯になるような時があるとすれば、利用者はそれを予見して施設そのものへの来場を諦めてしまうようになります。
逆に来場者が多くても車が停められると分かっていれば、行きたい所には必ず行くようになるものです。立体駐車場を建設するコストはそれなりにかかりますが、それによって来場者が増えるのが明らかなのですから、立体駐車場を作る事は単純に場所の確保というだけでなく大きな意味でもメリットがあると言えるでしょう。